H体験?談 過去ログ(L-190)
インディゴさんの体験?談 (過去からの招待状)


過去からの招待状<<1>>

  • by インディゴ at 1月25日(金)10時58分
  • Number:0125105829 Length:2700 bytes

地元の高校を出て東京の大学に進んだ俺は18才で上京した。両親の希望で親戚の家に住む事になって慣れない生活が始まった。門限があったし外泊もNGだった。何かあると両親に逐一報告が行った。正直あんまり居心地はよくなかったけど俺の事が心配な両親の気持もわからなくもなかった。俺には就きたい職業があった。それに向けて単調だけど奥が深い毎日を過ごした。大学を卒業しても地元に帰るつもりはなかった。東京で就職して東京で暮らして将来的には両親を呼び寄せる事も視野に入れた長期プランを持ってた。普通に恋愛して普通に結婚して、そんな未来を疑わなかった。

大学の4年間は思ったより呆気なく過ぎた。彼女がいた時期もあったけど休日に映画とか江ノ島とか行く程度で俺は童貞のままだった。そこに焦りは感じなかった。いつか経験する時が来るだろうと楽観してた。性欲がない訳じゃなかったけどギラギラした感じでもなくて合コンみたいな飲み会に誘われても行く事はなかった。それ以前に金もなかった。バイトはしてたけど卒業して1人暮らしを始めるために貯金してた。友達はいた。その中の何人かは卒業しても今もまだ繋がってる。目指してた職業には就けなかったけど就職が決まってから卒業までは門限や外泊の制限が解除された。だからと言ってバイトの量が増えるだけで俺の日常は変わらなかったけど。

仲がいい男4人で卒業旅行を計画した。沖縄とグアムとハワイが候補に挙がって最終的にはグアムに行った。俺の最初の転機になる旅行だった。3泊4日の日程で現地でナンパするようなメンバーでもなくて泳いだりスクーターで走り回ったり、それはそれで楽しかった。3日目の夜、もう翌日には帰る訳で荷造りをしてコンビニで買った酒を飲んでた。元々写真が好きでカメラマン志望のマサルは卒業旅行のために買ったデジカメで色々と写真を撮ってて、それをデジカメの液晶部分に表示させて見せてくれた。どれも笑顔で楽しそうで、それを見ると男4人のグアム旅行も自由な学生生活も終わるんだなあ、と感傷的な気分になった。テーブルにデジカメを置いてセルフタイマーで記念写真を撮る事になった。ビール片手にポーズを取ったり並び順を入れ替えたり4人が被写体の写真を何度も何度も撮った。そろそろネタも切れた頃、誰が言ったのか忘れたけどケツを出して撮る事になった。4人がデジカメに背中を向けて横に並んで短パンやジーンズを膝まで下ろして上半身だけ振り返って撮った。別に性的な意味合いはなくて悪ふざけの延長だった。

帰国して少し経ってマサルがプリントした写真を何枚もくれた。マサルはパソコンの中でグアムの写真を管理してたけど写真サイズのプリントに適応したプリンターじゃなくてデータを写真屋に持参してプリントしてもらってた。そんな理由でケツ出し写真だけは俺の手元には届かなかった。その内に卒業して別々の道を歩き始めた4人は揃う事もなくなった。マサル以外の1人は地方の実家に戻った。もう1人は神奈川の実家のまま東京に就職した。マサルは東京の実家から小さな出版社のカメラマンの助手のバイトを始めた。俺は更に金を貯めるために会社の独身寮に入った。電話やメールでのやり取りは続いたけど忙しかったし新しい友達も増えたし少しずつ疎遠になった。


過去からの招待状<<2>>

  • by インディゴ at 1月25日(金)10時59分
  • Number:0125105926 Length:4402 bytes

独身寮に住む2期上の先輩に誘われて部屋で飲むようになった。会社でも帰って来てからも相談に乗ってくれたり愚痴を聞いてくれたり優しい先輩だった。ある日、エロ動画を見せてくれた。俺はテレビはあったけどビデオもDVDもパソコンも持ってなくて単純な内容の動画だったけど新鮮だった。それを脳裏に焼きつけて部屋でオナニーするのが俺の中では決まったパターンだった。毎回ではなかったけどビールとか飲みながら先輩とエロ動画を見た。最初は恥ずかしくて隠してたけど徐々に勃起してる事がバレバレでも平気になった。先輩も勃起してたし。俺も先輩もモテるタイプでも積極的にアプローチするタイプでもなかったから経験は極端に少なかった。そもそも俺は童貞だったし。そんな2人が手っ取り早く快楽を追求するとオナニーだった。先輩の部屋でテーブルを立てて壁を作ってオナニーする事があった。脳裏に焼きつけた映像より目の前の映像でオナニーする方が自然だったし快感だった。先輩もオナニーしてた。また少し経った頃、「面白いのを見つけた」と先輩が見せてくれた動画は男同士、いわゆるゲイ動画だった。「男同士でも気持いいのかな?」とか言いながら見てた。その日は初めてお互いが見える状況でオナニーを始めた。ゲイ動画を見ながら勃起してる自分が不思議だったけど、それ以上に刺激的なオナニーだった。「あれをやってみよう」動画を真似して男同士のセックスをやってみよう、と言う先輩に俺は同意した。同意と言うより俺も同じ事を思ってたのかもしれない。知識が乏しい2人にはなかなか難しかった。コンドームもなかったしローションもなかった。「風呂場でやろうか?」2人は勃起したまま服を着て風呂場に行った。部屋に風呂はなくて廊下の先に共同で使う浴室があった。一般家庭にあるようなサイズより少し大きいサイズでカランや鏡も2つあった。シャワーは真ん中に1つ。2人で同時に入浴してる人もいたから「入浴中」の札を掛ければ俺と先輩が2人で浴室にいても違和感はなかった。勃起した全裸の男が狭い浴室に2人。何をどうしたらいいのかさえわからない2人だった。コンドームがないから直接の挿入は諦めて疑似セックスを楽しむ事になった。いくら違和感がないとは言え、あんまり長時間だと怪しまれるから先輩が俺を犯すプレイでその日は終わる筋書きだった。俺は浴槽の縁に両手をついて少し前かがみの姿勢になった。先輩は俺のケツの谷間や肛門、内腿を石鹸の泡だらけにした。特に先輩の指が肛門に触れる瞬間が全身に電気が走る感覚だった。先輩は勃起した自分のチンコを俺のケツの谷間に押し当てた。ケツの山がチンコを挟む形に収まると先輩は上下に腰を動かした。「女とやるのと違いますか?」「やった事ないし」先輩も童貞だった。妙な安心感だか親近感が沸いた。次に内腿を締めるように言われた。ピッタリくっついた俺の腿と腿の間に先輩のチンコが入って来た。今度は前後に腰を振り始めた。俺は先輩の動きや体重を支えて両手は浴槽の縁から離せなかった。勃起した俺のチンコは放置されたままだった。5分ぐらい先輩は俺の腰を両手で押さえて腰を振った。ケツの谷間より腿で挟まれた方が実際のセックスに近かったのかもしれない。その、実際のセックスの経験は2人ともなかったんだけど・・・。先輩の動きが激しくなった。「やばい、出ちゃう」「ああ、やばい、やばい」そんな囁きと息遣いが少し前に見たゲイ動画と重なった。俺の内腿を生温い粘着性のある液体が流れ落ちた。「ごめん、俺だけ・・・」「別にいいですよ」俺はシャワーで先輩の精液を流した。萎えて赤くなった先輩のチンコと比べて俺は勃起したままだった。「それ、どうする?」「帰ったらオナニーします」「今しちゃえば?」「今?」「それとも俺がやろうか?」不思議と先輩を攻めたい願望はなかった。逆に攻められる側の素質を感じてた。俺は鏡に向かってプラスティック樹脂のイスに座らされた。その後ろに先輩が座った。脇腹をかすめて先輩の右手が俺のチンコを目指して伸びて来た。先輩に言われて石鹸の泡をチンコに垂らした。チンコを握られた瞬間、また電気が走った。最初は静かに、徐々に激しくなる先輩の右手にされるがままだった。鏡越しに先輩と目が合った。俺の内腿が先輩を受け入れた時とは違う、うまく言えないけど、気持の上での一体感みたいな空気を感じた。「さっき、これを同時進行でやればよかったんだね」「そうですね」確かに片方だけが快感を求める行為よりセックスに近いかもしれないと思った。先輩は俺の体を使ってオナニーしたに過ぎない訳だし俺は先輩の手でオナニーしてるに過ぎなかった。それはそれで1つの形として成立はしてたけど。「どう?気持いい?」「すごい気持いいです」先輩は俺から視線を外さなかった。それが俺には心地よかった。心地いいどころか快感だった。「最後まで俺がやる?それとも自分で?」「イク瞬間を見られたいです」「見られたいの?」「だから自分でやります」俺は180°回転して先輩と向き合った。座ったまま足を伸ばした。左手で体重を支えて斜めの角度でつま先から頭までが一直線になる姿勢になった。俺は先輩にオナニーを見られてる・・・、オナニーを見せてる・・・、Mを自覚した。腹に大量の精液が飛んだ。飛んだ後もダラダラと垂れ続けた。もう後戻りできない気がした。


過去からの招待状<<3>>

  • by インディゴ at 1月25日(金)11時00分
  • Number:0125110014 Length:4782 bytes

その日からリアルにケツで先輩を受け入れたい衝動が増して行った。先輩がネットで色々と調べて男同士のセックスの準備が大変だと知った。それでも俺はいつか先輩に犯される事を想像しては興奮してた。週に1度は先輩の部屋でオナニーしたり風呂場で浴槽の縁に並んで座ってオナニーしたり疑似セックスをしたり、2人とも女を知らないまま男同士の世界に酔って行った。それが恋愛なのか単なるセフレに該当するのか答は出なかった。あえて答を出さなかったのかもしれない。そして、ついにアナルセックスに挑戦する日が来た。俺は先輩に教わった通り先にトイレと風呂場で準備した。その行動自体は情けなくて惨めな感じだけど何分か未来に実際に始まるプレイを考えると勃起してた。準備が終わって俺は浴槽に浸かって気持を静めた。先輩が浴室に入って来た。どことなく緊張してる2人は普段より無口だった。すでに勃起してる先輩はコンドームを装着した。そこに何やら透明な液体を塗りたくった。俺は前回と同じように浴槽の縁に両手をついて先輩にケツを向けた。先輩の指が肛門の周りに透明な液体を塗った。もうそれだけで俺は絶頂を迎えそうな勢いだった。「ホントに入れていいんだよね?」「はい、そのつもりです」「ホントに入れられるだけでいいの?」「入れたい願望はないですから」最終確認の会話だった。事前に部屋で話した時に先輩にも入れられたい願望がない事は確認してた。最初はケツの谷間でグリグリとチンコを動かしてた。次に指が肛門を攻めて来た。1本、2本と指が俺の中に入って来た。色んなエロ動画を見て前戯?愛撫?を勉強した先輩は肛門を攻めながら俺の背中を唇で触れた。首筋、頬と唇は移動した。「今日は一緒に気持よくなろ」耳元で囁かれた。唇が俺から離れた。いよいよ始まる・・・、俺は思った。先輩に言われて俺は浴槽の縁から両手を離して床に置いた。四つん這いで、更にケツを突き出した格好で先輩を待った。透明な液体、つまりローションの威力は絶大だった。指ではない何かが少しずつ少しずつ。先輩の陰毛が俺のケツをくすぐった。1つになった。完全に俺の体は先輩を受け入れてた。ピストンが始まった。ゆっくりゆっくり確実に俺を刺激しながら先輩は動き出した。誰も触ってない俺のチンコから早くも液体が溢れ始めた。先輩は俺の奥まで入れた状態で止まった。そのまま俺に覆い被さる形で重なった。ローションのボトルを閉める音が聞こえた。先輩の右手が俺のチンコに触れた。ローションの冷たい感触に思わず声が出てしまった。「俺がしてあげるから」先輩に抱き起されて2人は膝で体重を支えてピッタリと密着した。俺の中に入ったままの先輩のチンコが脈を打つのが伝わるぐらい俺は体の内側で一体感を痛感した。先輩の左手が俺の腹から上へ上へ静かに動いた。乳首のあたりで止まると指だけが俺を攻めた。同時に右手はゆっくりゆっくりチンコを刺激した。耳を舐められて頬にキスされた。その瞬間、一気に全身の力が抜ける気がして発射してしまった。たいして扱かれてもないのにイってしまった。過去最大の快感だったけど、とにかく早すぎた。先輩も驚いてたけど優しかった。「気持よかった?」「最高です」先輩は途中でやめたキスに戻った。左手で俺の頬に力を加えて唇と唇が触れ合った。そこからは火が点いたみたいにキスをした。先輩は俺からチンコを抜いて完全に向き合ってキスをした。早くも勃起した俺のチンコと先輩のコンドームに包まれたチンコがチャンバラみたいに交差した。お互いがお互いを抱きしめた。背中やケツをまさぐって自分に抱き寄せてキスをした。そろそろ30分が経つ頃、本来の目的に戻った。先輩を再び俺の中に招き入れた。腰を振りながら俺のチンコを扱き始めた。セックスだった。2人にとってはセックスだった。全く痛みがない訳じゃなかったけど、その痛みも含めて俺の記憶と快感になった。2回戦目の俺はなかなか絶頂まで辿り着けなかったけど、その分だけセックスを楽しめた。結局、先に先輩が果ててしまった。先輩が俺から離れてコンドームを外した。そこには大量の精液があった。時間もなかったから急いで体を洗って浴室を出た。同時にはイケなかったけど2人は満足だった。

それから月に1度は浴室セックスを楽しんだ。部屋で飲みながらオナニーする程度なら週に何度もあった。バリエーションも増えて先輩のオナニーを鑑賞するだけの日とかその逆とかフェラチオ以外の事はほとんどやったと思う。夏が過ぎて秋になった頃、半年後に独身寮を廃止する事が決まった。実際に入居者も年々減ってて土地と建物を売却するとか。会社が紹介してくれる物件は家賃が高くて俺には手が出なかった。今さら親戚の家にも戻れないから安いアパートを探した。仕事しながら物件を探すのは想像以上に大変だった。1ケ月経って2ケ月経っても決まらなかった。その間も先輩との秘密のプレイは普通にあった。俺は完全に受ける側のゲイだった。「一緒に住まないか?」先輩に言われた。同棲?同居?どっちでもよかったけど俺は気が進まなかった。全国に支店や営業所がある企業の会社員だったから人事異動で地方に行かされる可能性は俺にも先輩にもあった。そうなった時に面倒だし何より両親に説明する自信もなかった。会社での評判や世間体も気になった。「じゃあ、同じマンションの違う部屋に住むとか?」それならアリかな、とも思ったけど結局は全く違う路線の沿線に分かれて部屋を借りた。会社では会ったけど秘密のプレイは自然消滅的にフェードアウトして行った。その内に先輩は彼女を作って同棲を始めた。完全に単なる会社の先輩後輩になった。別に喧嘩別れした訳じゃなかったし元から恋人でもなかったから会社では普通に接してた。ただ、俺の体は女ではなく男を求めてた。その事実だけは消えなかった。


過去からの招待状<<4>>

  • by インディゴ at 1月25日(金)11時00分
  • Number:0125110056 Length:4516 bytes

31才の頃、卒業旅行でグアムに行った仲間の1人、地方の実家に戻ったユウジが結婚する事になった。挙式から披露宴に呼ばれた大学の友達はグアムに行った3人だけだった。ユウジが飛行機とホテルを手配してくれて俺とマサルとヒトシは久し振りに空港で再会した。マサルは独身、ヒトシはいつの間にか結婚してた。婚姻届を出しただけで挙式も披露宴もやらなかった。何度か引っ越した俺に届かなかっただけでハガキは出したらしいけど。とにかく懐かしい友達に会って気持は緩みっぱなしだった。3人で並んで飛行機の座席に座るとグアムが蘇った。「また行きたいなあ」「そうだな」どうせ行くなら同じ4人で行きたいけど既婚者が2人もいるし仕事もあるし単なる夢物語だった。空港からホテルに着くとユウジが待ってた。ビジネスホテルのシングルルーム3部屋に分かれて泊まった。「こんなホテルで悪いな」「全然いいよ」翌日が結婚式なのに4人はホテルの近くで飲んだ。「そうそう、みんなに渡す物があるんだよ」マサルが言った。「4人が揃った時に渡そうと思ってたら30超えちゃった(笑)」マサルが続けて言った。渡されたのは1枚の写真だった。忘れかけてたグアムでのケツ出し写真だった。9年も時間が経ってて明らかに若い4人がケツ出して笑ってた。「いつか4人でグアムに行ってさ、同じアングルで写真撮ったら面白くね?」ユウジが言った。写真はともかく4人が4人ともグアムの記憶を大事にしてる事がわかった。「グアムに行かなくても写真は撮れるじゃん」「そっか、4人が揃うたびに撮ればいいんじゃない?」「じゃあ、今日って事?」

飲んでた店を出て4人はホテルに戻った。あの頃より高性能なデジカメを持って来てたマサルの部屋に行った。マサルが9年前の写真を手に持ちながら4人が並ぶ位置とデジカメを置く位置を決めた。9年前と同じ順番に並んで同じポーズで写真を撮った。キャッキャ言いながら3回か4回セルフタイマーで撮影した。不思議な気持だった。マサルのユウジのヒトシのケツが俺のケツと並んでる現実が不思議だった。俺はゲイになった事を誰にも、先輩にも話してなかったし将来的にも話すつもりはなかった。3人は無邪気に遊んでる子供みたいにケツを出しただけだろうけど俺には他に意味があるような気がしてた。それは3人の誰かを男として意識した結果なのか?そうでもなかった。誰かにケツを見られる事、恥ずかしい写真を撮られる事が俺には意味があったんだと思う。Mだから?そうだと思った。「東京に帰ったら写真送るよ」マサルに言われた。ユウジは帰った。ヒトシは奥さんに電話するとか言って部屋に戻った。俺も部屋に戻ろうと思ったけどマサルに誘われて部屋で飲み直す事にした。頃合いを見てヒトシも呼ぶつもりだった。2人で酒を買いに外へ出た。「カメラマンの仕事は順調なのか?」「バイトしないと食って行けてない(笑)」「大変なんだな」「でも、好きな事やれてるから」「そっか」コンビニで色々と買い込んで部屋に戻った。ヒトシを誘ったけど朝早かったから寝たい、と言われた。マサルとサシ飲みだった。「どんなバイトやってんだ?」「個人的に仕事をもらって写真を撮ってる」「それ、バイト?」「会社に言えない仕事だからバイト」「言えない仕事なんて、あるか?」「あるよ、たくさん」「どんな?」「興信所の調査員と一緒に不倫現場を押さえて遠くから証拠写真を撮るとか」「とか?」「昨日はペアヌード撮った」「ペア?ヌード?裸?」「そう、熟年夫婦の結婚記念日」「すごいな、それ」「ペアヌードって言うよりハメ撮りだったけど(笑)」「ん?」「俺の目の前で始めちゃった」「始めちゃった?」「世の中、人に見られて興奮する人って多いんだよ」俺の事だと思った。見透かされる訳じゃなくてマサルの経験上の話だったんだけど俺の事だと思った。「俺も見られて興奮する人・・・、かも」「そうなの?」「なんか、そうだと思う、さすがにヌード写真とかハメ撮りの経験はないけど・・・」「ヌード写真なら経験あるじゃん、ほら」テーブルの上には9年前の写真が無造作に置かれたままだった。「これ、ヌード?遊びの延長じゃん」「はは、そっか、そうだな」少し沈黙が続いた。缶ビールを飲み干して煙草に火を点けた頃にようやくマサルが言った。「撮ろうか?ちゃんとしたヌード」「いいよ、お前だって男のヌード、撮りたくないだろ?」「俺には全ての物が被写体なんだよ、カメラマンだから(笑)」「でも、クセになったら困るから」「なったらなったでいいじゃん、俺が撮り続けるから」「勃起したら困るし」「勃起したら抜くだけだよ」「抜く?オナニー?」「なんならオナニーも撮る?デジカメで動画も撮れるし(笑)」先輩と一緒にオナニーしてた頃が頭をよぎった。あの感動、って言うか快感が目の前にあった。でも、俺の性癖にマサルを巻き込みたくはなかった。俺は迷った。迷うぐらいなら笑い飛ばして断わればよかったのかもしれない。でも、断わってしまうと2度とチャンスがないかもしれない。俺は先輩との事をマサルに話した。エロ動画を見ながらオナニーした事、疑似セックスから本格的なアナルセックスに発展した事、ケツが感じる事、ゲイになった事・・・。そんな俺だから性的な部分を見せるとマサルに迷惑がかかる、だから見せられない、と。「迷惑かどうかは俺が決める事じゃん、クセになったらいくらでも撮影するし、一緒にオナニーだってするし、入れていいなら俺が入れるし、楽しければいいじゃん」


過去からの招待状<<5>>

  • by インディゴ at 1月25日(金)11時01分
  • Number:0125110136 Length:4140 bytes

先輩とのプレイがなくなってから俺はアナルセックスをやってなかった。体がゾクゾクした。マサルに任せようと思った。「お前の裸を俺が撮る、ちゃんと撮る、カメラマンだから」「ああ、わかった」言われるままに1枚ずつ服を脱いだ。ベッドに寝転んだり窓から外を見たりシャワーを浴びたり色んなポーズやアングルで写真を撮られた。俺はわかってた。それだけで満足だった。マサルの前で裸になって写真を撮られて勃起してる俺に満足だった。思考回路が女なのかもしれない。最終的な射精よりも過程が心地よかった。次に言われたのは先輩とのプレイの再現だった。浴室は狭すぎて諦めた。テーブルの端を浴槽の縁だと思って俺は両手を置いた。マサルはあの日の先輩と同じようにコンドームを装着して俺の肛門をローションと指で刺激した。何も事前準備してなかったけどマサルは気にしてなかった。細かい動作は先輩と違ったけど大筋では同じ流れを演じてくれた。マサルとキスをした。ふと思った。俺が探してたのは先輩に代わる誰かじゃなくてマサルだったんじゃないか?そう思うと急にマサルが愛おしくなった。マサルを抱き寄せた。先輩より体格がいいマサルのケツを両手で掴んだ。勃起したチンコとチンコが交差した。お互いが腰を動かしてチンコを刺激した。やっぱりマサルだった。俺が探してたのはマサルだった。マサルは俺をベッドに誘った。仰向けに寝かされた。両足を持ち上げられてマサルがググッと接近して来た。先輩とは違う体位で俺はマサルを受け入れた。お互いの表情が見える体位で。マサルが俺を突いて俺は自分のチンコを扱いた。マサルがローションを垂らした。グチョグチョと音が鳴った。真夜中の12時を過ぎてた。外は暗かった。窓にボンヤリとマサルの体が映ってた。2人の息遣いと声とも言えないような声とベッドがきしむ音とローションの効果音が部屋に漂った。マサルはデジカメを手に取って俺に向けた。後で見せてもらった写真は右手でチンコを扱くハッキリ顔が見えない俺とマサルの肩に載せた両足の太腿とマサルの陰毛らしき黒い影が写されてた。「そろそろ、俺、ダメかも」「俺も出ちゃう」マサルは激しく腰を振って俺は激しく右手を動かした。「ああああ、イク、イク〜ッ」「俺もイク」先輩と達成できなかった一緒に気持よくなる瞬間だった。俺の腹はローションやら自分の精液でとんでもない状況だったけどマサルは構わず抱きしめてくれた。「なあ、初めてじゃないだろ?」「うん、初めてじゃない」「だよな、やっぱり」「でも、お前だからできたんだよ」「俺だから?」「誰でもいい訳じゃないから」マサルはゲイではなかった。カテゴリーで分けたらバイに該当するんだけど、要は性別じゃなくて気持を寄せられる相手、心が通う相手が喜ぶ事をしたいと。そんな偽善者みたいな心理はよくわからなかったけど予兆はあったらしい。3人に渡すためにケツ出し写真をプリントした時に「この3人なら何でも言えるし何でもやれる」と思ったとか。「じゃあ、俺だけじゃないんじゃん」「まあ、そうだけど」「ちょっと喜んじゃったじゃん」「決めた」「何を?」「またやろ」「何を?」「今日と同じ事、今日の続き」

翌日もう1泊して東京に帰った。それまでほとんど音信不通状態だったマサルとマメに連絡を取り合うようになった。都合が合えば会社帰りに会って飲んだ。その日はマサルの家で飲む事になった。ユウジの結婚式から1ケ月半ぐらい経った頃だった。俺が被写体になったヌード写真を見せてくれた。モデルがモデルだから期待してなかったけど、どの写真も単なるエロ画像じゃなくて1枚の絵だった。生活の一部が切り取られた絵だったり男の哀愁や逆に幼さを表現した絵だったり。マサルの両親はマサルの兄夫婦と同居するために出て行ってた。両親が兄夫婦と住む家を買った代わりにマサルが実家を相続する予定だとか。4LDKの一軒家に1人で住むマサルは1部屋を写真撮影スタジオに改装して使ってた。と言っても家具も何もない部屋の天井にカーテンレールを取り付けて布の色を変えて真っ赤な部屋、真っ青な部屋、真っ黒な部屋、真っ白な部屋にできるってだけ。俺は真っ白な部屋に連れて行かれた。「背景や小道具がないから難しいんだけど、今日はここで撮ってみようよ」「俺を?」「そう、お前を」カメラマンのマサルと男のマサルがいた。俺はマサルに言われるままに全裸になった。すでに勃起してた。「お前さ、早くない?」「しょうがないじゃん」マサルとのセックスは心も体も満たされたけど、俺はマサルの前で全裸で勃起してるだけで本当に満足だった。どこから撮っても俺しか写らない状況で撮影は始まった。「右腕はもっと右に」「少し左を向いて」「ケツに力を入れて」マサルの指示は細かかったけど自分で見ても綺麗に仕上がってる写真が俺の手元に何枚もある。もう数えられないぐらい撮影された。俺んちで撮られた事もあった。リンゴを持たされたり壁に逆立ちさせられたり、ヌードだけじゃなくて普段着やスーツで撮られた事もあった。


過去からの招待状<<6>>完結

  • by インディゴ at 1月25日(金)11時02分
  • Number:0125110230 Length:4180 bytes

40才の頃だった。「俺達の原点って大学なんだろうけどさ」「知り合ったのは18才だったな」「でも、今の2人の原点はグアムだと思うんだよ」「そう?」「しかも3日目の夜」「なんで?」「あの写真を撮ったから」そんな意図はなかったと思うけど結果的にはそうなのかもしれないと思った。あの写真がなかったら違ってたかもしれない。あの写真がなくても先輩とはああなったと思う。でも、あの写真がなかったらマサルと再会しても単なる旧友のままだったのかもしれない。「あの写真は招待状じゃないのかなあって」「誰がどこに俺達を招待?」「誰だろ?あの頃の俺?お前?」「で、どこに?」「グアム」そんな事を考えてもみなかった。「再来年、グアムに行きたいんだけど、どう?」「俺はいいけど、行ってどうするの?」「もちろん記念撮影」「え?それだけ?」「俺はお前に感謝してるんだよ」あんまり仕事の話をしないマサルだったしカメラマンの世界もよく知らなかったけどマサルは確実に立派なカメラマンだった。篠山紀信とかと比べると無名だけど、ある分野では評価が高かった。何年か前の雑誌のグラビアのページを開いて見せてくれた。そこそこ有名な俳優の官能的な写真だった。「この写真、俺んちで撮ったんだよ」「そうなの?」「お前、これ見て気がつかないのかよ、お前も同じ写真あるだろ?」真っ白な空間に男が1人。全裸でカメラに背中を向けて右腕を水平に伸ばして顔は右手の指を見てる写真。「この写真が1番好きなんだ、俺」「こいつだったら何やっても絵になるだろ?」「違うよ、お前のこの写真」「俺の?」「そう、だから真似した」「真似したって・・・、どっちもお前が撮ってるんじゃん」「そうだけど、自信がついた」それまでマサルは人を撮る事は多くなかったけど俺のヌード撮影を定期的にやってる内に徐々に増やして行って男を撮るカメラマンとしては名前が浸透して来てた。それは別に俺の力じゃなかったから感謝されても困るんだけど・・・。「その原点もグアムなんだよ、きっと」「そっか、そうかもね」「だから20年後の再来年、お前をグアムでちゃんと撮ってみたい」その日は久し振りにマサルの前で全裸になって撮影された。「俺達って、恋人じゃないよなあ」「違うんじゃない?」「でも、セックスするよなあ」「ああ、するねえ」「俺はお前とセックスするようになってから誰ともしてないんだ」「なんで?」「お前じゃないと勃起しない」「そんな訳ないだろ、オナニーだってするだろ?」「するけど、セックスはしてない」「何が言いたいんだ?」「ここに住まないか?」「は?」「正直、男と恋愛するつもりはないんだけど」「俺もない」「できる内は気持いい事はしたい」「はは、俺もしたい」「じゃあ、好きな時にできた方がよくね?」「お前は結婚できるだろ?」「だ・か・ら〜、お前としかセックスしてないんだって」「だから、なんで?」「気持いいから(笑)」「俺は入れられるのは好きだけどオナニーも好きだから」「オナニーも一緒にやればいいじゃん」「お前はそれでいいの?」「いい」恋愛の末にない行為もセックスと言えるのかどうか、俺にはわからない。でも、もう死ぬまで恋愛はしないと思ってたし思ってる。普通の恋愛の先には普通の結婚がある。だから男同士に恋愛は個人的にはあり得ない。マサルが結婚を目指さない理由はわからない。仕事も軌道に乗って収入も安定して心のままに恋愛を楽しめる時が来たのに・・・。俺はマサルが心地よかった。俺の性的欲求を満たしてくれるけど俺はマサルに何もしてない。「お前はゲイじゃないだろ?」「ゲイとかストレートとか関係ないんじゃないかなあ」「大事だろ、そこは・・・、俺はお前に何もできないんだよ」「できてるじゃん、俺を受け入れてる」「それって、何もしてない」「俺こそ、お前をイカせてない、男女の場合も同じじゃん、男を受け入れるだけの女もいる、男は女に入れて果てる、女は男に入れられて果てる」「そっか」「そもそも恋愛とセックスは全く別だと思えばいいんだよ」マサルの理屈は正論に聞こえた。1つの行為として楽しむセックスでいいと思った。友情を保ちながら快楽を求めてもいいと思った。そう思うと気分が軽くなった。マサルが言うみたいに一緒にオナニーするのも楽しければ、気持よければ問題ないのかもしれない。

2年後、2人でグアムに行った。42才にもなってヌード撮影もないだろうと思わなくもなかったけど41才でも43才でもない、もちろん22才でもない俺をカメラマンとして真剣に撮ってくれた。自分の体は好きじゃないけどマサルに撮られた写真の俺は嫌いじゃなかった。最後にセルフタイマーでケツ出し写真を撮った。2人だったけど撮ってみた。目が合って気がつくと抱き合ってた。愛おしく感じた。キスをしようなんて思った事もなかったけど自然なキスだった。アナルセックスより強い一体感だった。結局は気持の問題で恋愛じゃなくても相手を思って及ぶ行為がセックスなんじゃないかなあ。セフレのセはセックスのセなんだからセックスでも繋がる友情もあるに違いない。